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[ 製本の違い ]
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大きく分けて2つの製本方法があります。それは並製と上製とに区別され、固い表紙の上にカバーをかけたものを上製本といい、それ以外のやわらかい表紙のものを並製といいます。
当然費用も大きく違い、並製の3倍ちかくの経費が上製には必要です。
じゃあ、どうしてそんなわざわざ高くなる経費をかけてまで上製本にしなくてはならないのかと疑問が出ると思います。まったくその通りで、ほとんどの場合、あまりにページ数が少ないので束を厚くするためにそうせざるを得ないというのが版元側の本音のところでしょう。
ただ、例外はあります。作品のイメージからどうしても上製でなければならないと感じる場合です。
本格ミステリー小説や学術専門書などはその典型ですが、ビジネス書でも多くの上製本を見ることができます。
それはその本の読者対象が上製本を好むという要因もあるのでしょう。
40代以上の方々は、並製より上製がまさしく上の物だとお感じになるのでしょう。
以前は単行本を出してから、数年して文庫や普及版にするというのが定番商法でしたが、最近は、上製の単行本と同じ内容の文庫本を、まったく同時期に出す版元さんが出てきました。
その理由が上に書いた年齢層や嗜好によって絶対上製の単行本でなければ本を読まない人たちと、同じ内容ならできるだけ安価のものでいいという読者がいるからです。
2005/06/27(Mon)
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[ 創立10周年 ]
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独立して10年がたちました。月並みな言い方ですが、本当にあっという間の10年です。
その間いろいろ経験させていただきました。いけいけドンドンで次々と新刊を出し、売上げは右肩上がりで伸びたものの、それ以上の速さで出て行く経費が追い越してしまい、資金繰りにあたふた。 そんなときに限って取引先の倒産が続けざまに起こり、一時はもう出版から手を引こうとまで思ったこともありました。
それがこうして何とか続けることができたのは、親兄弟はもちろんのこと、業界の関係者や弊社出版物の著者の方々のお力添えがあってのこと。本当にありがとうございました。
その都度御礼申し上げていますが、この欄を借りてもう一度ご挨拶させていただきます。
この10年大変お世話になりました。ついでにこれからの10年もよろしくお願いいたします。
2005/06/23(Thr)
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[ 不幸は連続で ]
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私事で恐縮ですが、14年近く一緒に過ごした犬が、先日病気で永眠しました。 突然の発作にあたふたし、かかりつけの獣医さんに診ていただきましたが、もう手遅れで、病名は肺がんによるショック死でした。
こんなにも涙が出てくるのかと思うほど、久々に声を上げて泣いてしまいました。 ご近所さんからも可愛がっていただいておりましたので、多くの方々からお悔やみの言葉を頂戴し、献花をしていただきました。
仕事どころか、何も出来ず、時間が止まったように数日が過ぎたころ、田舎の叔母の訃報が届きました。 元々持病を患っていましたから、そう長くはないと聞かされていましたが、子供のころからとくに可愛がっていただいた叔母の死にいざ直面してみると、情けないほど動揺し、うつ病のように、無気力になる自分を再認識しました。 東京の6月は嫌いではないのです。それは梅雨が来るからです。雨が街を浄化してくれる気がして、ついつい深呼吸をしたくなるほどです。
しかし今年の梅雨はさめざめと冷たい雨です。
2005/06/16(Thr)
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