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>> 2003/04

[ 理不尽な取引条件 おかわり ]
 単純な計算ですが、卸金額だけで5パーセントの違いが、まずあります。1万円の売り上げで500円の差なら、後発だし、ヒットもないし、まあ、しようがないですみますが、1億円で500万円となると話は違ってきますよね。いくら小規模の弊社のような版元の売り上げでも、数年たてば1億円になるわけですから、その時点で他の版元さんから入金額が500万円少ないわけです。極端な例にしますが、同じ書店で同じ売り上げを上げているにもかかわらず、弊社と講談社さんでは、これだけの差が出てくるわけです。
 また、歩戻し(ぶもどし)という摩訶不思議な条件です。これは、前述のとおり、新刊を取次会社が各書店に配本するための手数料のようなものですが、そう定義してしまうと、何かまずいのか、歩戻しなんていう用語をわざわざ使っています。委託部数すべてにかけられるもので、弊社の場合は、定価の5パーセントの条件ですが、もちろんまったくない版元さんもたくさんあります。とすると、新刊委託に関しては、10パーセントの違いが出ることになります。大きいですよね。
 次は入金時期による違いです。要するに、後発の弱小版元は遅いわけです。多くの書店さんでは、売れるだろうという見込みで注文してくれます。当然そのすべてが売れるわけではありませんから、保留されても致し方ないと思う部分もあります。でもすべてを一絡げにすることもないでしょう。採用品もありますし、実際に売れているものも多々ありますから。
2003/06/20(Fri) 晴れ

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